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ゆずきのBL小説ブログです。                      頼りになる幼馴染攻め×おねしょが治らない受けです。        ちまちま更新します。
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宿泊行事の一日目は、あっという間に終わった。
文化財に指定されている寺や、近くの美術館を廻ると、もうホテルへ移動だった。
隣接したスポーツ施設で、クラスごとにバレーボールや卓球などのスポーツを楽しむ時間があって、夕食、入浴も済ませた。
悠耶と力は、ついさっきまで他の部屋でおしゃべりに興じていて、二人の部屋に戻って来たところだった。
おしゃべりにはクラスの男女のほとんどが集まっていた。
学校で毎日、顔を合わせるメンバーなのに、夜の私服での集会には、密やかな緊張をはらんだ空気が流れていた。
みなが異性を意識しつつ、意識していることを悟られまいとする甘い均衡が、形成されていた。
力も、女子生徒たちにとっては一人の異性だった。
ある女子生徒は、目をぱちくりさせて熱心に話しかける。
また別に、何度も笑顔を見せ付ける子もいる。
力はいつもの気のよさで、それらに丁寧に応えていた。
その雰囲気に、悠耶は馴染めなかった。
悠耶と仲良くなろうと、声を掛けてくれる女の子もいた。
だが悠耶には、自分は彼女たちとはつり合わない、という意識が強い。
悠耶を恋愛対象として試すような目つきが、彼女たちを大人に見せた。
胸のふくらみは、身体はすでに大人である証拠だ。
まだ悠耶は、精神も身体も大人ではなかった。
みなが大人であることを隠すために、色気のある話題を避けて他愛のない雑談を交わすなか、悠耶は大人でないことを悟られまいと、周りに同調して笑顔を作っていたのだった。



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