ゆずきのBL小説ブログです。
頼りになる幼馴染攻め×おねしょが治らない受けです。
ちまちま更新します。
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それぞれに期待や不安を抱いて、旅行の一日目はスタートした。
十二月二十四日、向かった先は鎌倉。
午前中は学校があったので、着いたのは午後二時過ぎだった。
北鎌倉駅周辺のお寺を、二人はぶらぶらと歩いた。
二人の間には微妙な空気が流れていて、会話もあまり弾まなかった。
二人とも、夜のことしか考えていなかったのだ。
もちろん、想像している一夜には、かなりの差があるのだが。
そんなわけで、電車で移動をして五時ごろには宿に着いてしまった。
「お風呂、お先にいかがですか? いまなら空いてると思います」
民宿の仲居に案内され、二人は夕食の前に風呂に入ることにした。
大浴場は、運よく貸しきり状態だった。
「広いお風呂に二人だけなんて、贅沢だね」
悠耶が素朴な感想を述べた。
「ああ、そうだな」
力は相槌を打ったが、悠耶の裸体のある部分が視界に入ってどきりとした。
きれいなピンク色をした、胸の突起。
宿泊行事で他の奴らの目にさらされるたびにやきもきしていたそれが、いまは力だけのものだった。
思わず凝視してしまった。
「力? どうかした?」
「いや、なんでもない」
悠耶に背を向けて、力は流し場に座った。
こんなところで下半身が反応してしまうのは、さすがに気まずい。
冷水で顔を洗って、なんとか気持ちを静めた。
そんな力を見て、悠耶は入浴中ずっと心配そうな顔をしていた。
力はとにかく理性を保つことだけに集中して、体を洗い、湯船に浸かった。
頭の中は、どうやって雰囲気を作ろうかとか、そういう流れに持ち込もうかとか、そんなことばっかりだった。

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