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ゆずきのBL小説ブログです。                      頼りになる幼馴染攻め×おねしょが治らない受けです。        ちまちま更新します。
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脱衣所に戻って体を拭き、部屋に置いてあった寝巻き用の浴衣を羽織る。
もちろん悠耶も同じ格好になっていた。
ぎゅっと締めた帯に際立つ細い腰、ちらりと見える胸元、火照った頬、濡れた髪、潤んだ瞳。
力はもう、我慢ならなかった。
悠耶の華奢な体を、ぐっと抱き寄せた。
そのままの強引さで、口付ける。
舌を差し込んで味わう。
互いの体が熱いせいで、じわりと汗が滲んだ。
いつもと違うシチュエーションに、興奮もしていた。
「ん……力っ、だめだよ……っ」
悠耶が首をひねって解放を求める。
「嫌……?」
力は優しく聞いた。
悠耶は先ほどよりも、さらに頬を上気させていた。
「だって、誰か来るかもしれないから……」
「来ないよ」
力は、らしくもなく根拠のない断定をした。
再び口付けようとしたが、悠耶は逃げるように俯いてしまった。
「力、どうしたの? 部屋に行けば、二人っきりなのに」
悠耶が戸惑いの表情で、上目遣いに問いかける。
部屋に行けば、二人きり。
確かに、その通りだ。
力は、たっぷりと意味を含んだ目つきで、悠耶を見つめた。
「部屋に行ったら、その、いろいろするかもしれないけど、いいのか?」
弱気な言葉だな、と力は我ながら思った。
何が、かもしれない、だ。
そのつもりで誘ったんじゃないか。
今日するんだ、と力は自分に言い聞かせた。
嫌だと言われたところで退けないくらいに、体は熱しきっている。
「う、うん」
悠耶は顔を赤らめて、はっきりと頷いた。
力は、ぎゅっと眉をひそめた。
そうでもしなければ、情けないにやけ顔を晒してしまいそうだった。
もちろん本当は、満面の笑みを顔中に広げて、最高に嬉しいと叫びたかった。
だが、そんな取り乱した姿を見せるのは、かっこう悪いと力は思っている。
「じゃ、さっさと部屋に行くか」
手早く荷物をまとめると、機嫌を損ねたかのように足早に脱衣所を出た。



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