力は普段、寝起きのいい方では全くない。
だが今日は、いつもとは環境が違い、また、焦った悠耶の声に反応して目を覚ましたのだった。
悠耶はベッドの上で上半身だけ起こして固まっている。
汚してしまったのか。
どういう類のことが起きたのか即座に予想をつけて、力はベッドから出た。
悠耶に近づくと、悠耶は俯いて力を見ようとしない。
そんなことはお構いなしに、力は悠耶を優しく抱きしめた。
「大丈夫」
頭を撫でると、悠耶が啜り泣きを始めた。
「力、どうしよ、おれ」
そう言って悠耶が掛け布団をずらしてみせると、ベッドとズボンがぐっしょりと濡れていた。
そういえば、と力は思い当たる。
昨日は結構、いろいろと飲んだり食べたりしたのだ。
紅いもソフトクリームにシークワーサーのジュース、食後にはマンゴー。
午後の水分をいつもより多く摂ってしまったため、出る量が増えて、もしかしたら二回漏らしてしまったのかもしれないが、とにかくおむつから溢れてしまったのだろう。




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